Covid Quarantine Birding② キジバトとオナガ

平中 直也

新型コロナによる自粛で、鳥見もご近所で楽しむのみ。Social distancing に気をつけながら、我が街豊洲にて。普段はあまり目を向けないような普通すぎる野鳥をシリーズで紹介していきます。

 

キジバトは遠出しなくても、ご近所でも見つけやすい野鳥。

お子さんと公園を散歩してて見つけたら、親子でこの綺麗な羽の模様をじっくり観察してみよう。

 

名前の由来は、羽の模様がキジ(のメス)に似てるから。だけど欧米の方がこの模様を見ると、"亀の甲羅"に見えるらしい。だから英語名は「Oriental Turtle Dove」(東洋の亀の鳩)。日本語名の方が趣味がいいな。尚、キジバトは東アジアにしか生息していません。

 

クレイジーケンバンドの曲に「山鳩ワルツ」という曲がありますが(NHKみんなのうたで放送)、キジバトのことです。イントロで鳴き声が聞けます。

 

多くの動物たちは、春が恋の季節→夏までに子育てを終えるパターンですが、ハトの仲間は年がら年中発情してて繁殖します。人間と同じ。

 

ちなみに人を怖がらないで、公園でお菓子を食べてたら目ざとく近寄ってくる灰色のハトは"カワラバト"(Rock Pigeon)と言って外来種。人間が持ち込んだせいで世界中にいます。



 

オナガは、水色の長く美しい羽を持つ鳥。東京で初めてこの鳥を見た時は嬉しかった。

 

しかし、、、東日本に住む多くの人が感じているように、オナガが人間の生活圏にいると「ゲーゲー」鳴くから、うるさい!と思う時もある。見た目がどんなに美しくても、何せカラスの仲間だから「ゲーゲー」になってしまう。これがもし「ピヨピヨ」や「チュルチュル」だったら、皆に愛されたんだろうな(^^)

 

英語名はカッコよくAzure-winged Magpie 。訳すと「空色の翼を持ったカササギ」。実際にとっても美しい鳥。不思議なことに、オナガと姿形がそっくりな鳥がポルトガルの一部にいて、こちらはIberian Magpieと言われている。(昔、日本のオナガをヨーロッパ人が持ち帰って、イベリア半島に住みつかせたという珍説まであったらしい。)

 

日本でも東日本にだけ生息。という事でこの鳥は、ポルトガルを除く欧米のバーダーや、西日本のバーダーにとって「関東に行ったら絶対に見なければならない!」鳥の一つになっている。その一方で、毎朝「ゲーゲー」とうるさく鳴く声で、寝覚めの悪い朝を迎える関東地方の住民もいたりするのである。 



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